自髪染めがよくない人、大丈夫な人
自髪にも、遺伝性のものと非遺伝性のものがあります。そして白髪の場合は、遺伝
性のものなら大歓迎、遺伝しないものはちょっと厄介……ということになります。
これは、 ハグの場合とは全く逆ですね。 ハグの場合は、遺伝するものはいったんな
ってしまうと、治すのも困難になってきますが、遺伝しないものは手入れしだいでは
元の黒髪L戻せる希望がある、というわけです。
遺伝する自髪の原因は、色素が問題ですから髪の弱さや薄毛とは関係ありません。
こういう方は髪の量もたっぶりあり、異常な抜け毛というのは発生しませんね。
ホラ、作家の藤本義一さんとか五木寛之さんの髪を思い出してください。みなさん、
総白髪ですが、髪の量そのものはポリュームたっぶり。実にカッコいい。
自髪にはなっても、髪そのものの質は健康ですから、 ハゲに移行する心配は全くな
いのです。ですから、「自髪だとフケて見られる。それがイヤだからどうしても染め
たい」という人以外はあまり毛染めをしません。だって、自髪のほうがとてもチャー
ミングではありませんか。
でも、遺伝しないタイプの自髪となると、これは困りものです。手入れを怠ると、
すぐハゲに連動しかねないからです。というのも、このタイプの自髪は『疹血型ハ
ゲ』と同じく、頭皮への血液循環の不全に起因しているからです。
こういう方に安易に自髪染めを行なうと、かえって髪の毛をますます弱くしてしま
いますから、私はあまりおすすめできません。
問題は皮脂です。療血になって皮脂の少ない人が自髪染めをすると、頭皮に悪い影
響が出ます。
皮脂というのは、ふつうの健康な人なら、頭を洗って二時間も経てば元に戻ります。
頭皮にうっすらと油膜が張るのです。この皮脂はトシをとるに従って徐々に減ってい
きますが、皮脂が少なすぎると、髪の毛にとってはよくありません。
ふつう、私たち床屋が毛染めをするときは、 一般の調髪のときと違って洗髪をしま
せん。その理由は、洗髪によって皮脂を洗い流してしまうと困るからです。そのくら
い気を使っています。
毛染めのときは、むしろ皮脂がたっぶりあったほうがいいのです。皮脂が十分にあ
れば、毛染め液が頭皮についてもはじいてしまいますが、皮脂の少ない人は頭皮をじ
かに染めてしまいます。
そして毛染めしたあとも、染料は皮脂とともに徐々に落ちていくものですが、皮脂
がないと落ちにくいのです。
そこで私の結論としては、療血によって発生した白髪は、毛染めをしないほうがい
い――ということです。
そうでなくても頭皮は、疹血によっていためつけられ、紫外線によっていためつけ
られのはさみ討ちに遭っているところへ、さらに毛染め液によって追い打ちをかけら
れたら、もう毛根はたまったものではありません。
さらに肝臓が弱っているときに毛染めをすると、頭皮がかぶれることがありますか
ら要注意です。